特集

2019/10/30

2015年9月25日は、国連総会において「持続可能な開発目標(SDGs)」が採択された日です。
これにちなんで、毎年9月末の国連総会開催期間の1週間は、SDGsの推進と達成に向けて意識を高め、行動を喚起する「SDGs週間(グローバル・ゴールズ・ウィーク)」となっています。

東大TVでは8月・9月・10月の3ヶ月連続企画として、SDGsの「17の目標」に関連する動画をご紹介してきました。

第1回の記事はこちらから。
第2回はこちらから。

今回はいよいよ最終回。
目標12から目標17に関連する動画をご紹介します!


目標12:つくる責任 つかう責任
藤田 豊久「循環型社会形成のための資源処理と環境浄化」――2014年度 五月祭公開講座


資源が限られているからこそ、次の世代、そのまた次の世代と末長く使い続けられる仕組みを構築しなければなりません。
廃棄物の処理、リサイクル、排水の浄化……サステイナブルな循環型社会形成へ向けた、さまざまな課題が検証されています。


目標13:気候変動に具体的な対策を
佐藤 光三「地球温暖化をどうやって止める? 二酸化炭素を封じ込める」――工学部テクノサイエンスカフェ 第19回「エネルギーと資源のフロンティア」


地球規模で考えると、近年の気候変動は加速の一途をたどっています。
では、具体的にどのような対策をとればよいのでしょう? 
この動画では、温暖化の主因と考えられているCO2を封じ込めるための具体的な方策が講じられています。
さて、その詳細とは…… 
ぜひ動画をご覧ください。



目標14:海の豊かさを守ろう
山川 卓「水産資源の持続的有効利用と水産学」――農学部公開セミナー 第50回「学と業」


「母なる海」という言葉があるように、人類にとって海とは母親のような存在に例えられます。
実際のところ、水産業は野生生物を資源とする最大規模の産業であり、我々に大きな恵みをもたらしています。
海の豊かさが損なわれないようにしつつ、その恩恵を持続的に享受していくにはどうすればいいのか。
水産学が果たしてきた役割と、これから目指すべき方向性についてのお話です。


目標15:陸の豊かさも守ろう
鷲谷 いづみ「さとやまの恵みとヒトの持続可能なくらし」――2014年公開講座「恵み」


海の話をしたので、次は陸の話題を。
私たちの食料の80%が植物によって供給されていることからもわかるように、持続可能的な環境にとって陸の豊かさは大前提です。
自然の豊かな恵みを守り伝えていくために、できることとは? 
縄文時代の日本人の暮らしをヒントにして、保全生態学の視点から考えていきます。


目標16:平和と公正をすべての人に
藤原 帰一「戦争と平和の条件」――新図書館トークイベント 第7回「戦争と平和の条件 -いま、大学の知と教育にできること」


無用な戦争を回避し、平和を維持するためには、社会ができる限り正確に現実を認識しながら、論理的な判断をおこなうことが重要です。
社会が戦争と平和を「思考する」能力を獲得する条件について、藤原帰一教授とともに考えます。


目標17:パートナーシップで目標を達成しよう
小宮山 宏「世界の持続的発展と『課題先進国』日本(閉講の挨拶)」――2007年公開講座「グローバリゼイション」


これまでの課題はすべて、一つの国が頑張れば解決できるものではありません。
SDGsが掲げるすべての目標を達成するには、グローバルな連携が不可欠なのです。
その中での日本の位置づけを、「様々な課題を持っている『課題先進国』である」という立場から考えます。


また、このほかにも東大TVにはSDGsに関連する動画がたくさんあります。
興味のあるキーワードで検索して、動画を探してみてください!

2019/09/25

2015年9月25日は、国連総会において「持続可能な開発目標(SDGs)」が採択された日です。
これにちなんで、毎年9月末の国連総会開催期間の1週間は、SDGsの推進と達成に向けて意識を高め、行動を喚起する「SDGs週間(グローバル・ゴールズ・ウィーク)」となっています。

そこで東大TVでは8月・9月・10月の3ヶ月連続企画として、SDGsが設定する「17の目標」に関連する動画をご紹介していきます。

特集の第1回はこちらから。

今回はその第2回目。
目標6から目標11に関連する動画を見ていきましょう。


目標6:安全な水とトイレを世界中に
神馬 征峰「安全な水:国際保健の現場における知識と知恵の利用」――2009年公開講座「水」


未だに多くの人々が「安全な水」を利用できずにいます。
しかし、「安全な水」と言っても、実は国や文化によってその定義は様々です。
そうした中で、公衆衛生学の専門家がパレスチナ、ネパールなど実地に赴いて培った国際保健の知見が語られます。


目標7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに
藤井 康正「未来のエネルギーを考える」―― 工学部テクノサイエンスカフェ 第16回「未来を支えるエネルギー」


エネルギーを作るには資源が必要。
でもその資源は将来的には枯渇すると言われています。
そこで、将来のためにエネルギー資源をどのように確保するのか、という課題が現れます。
この動画では、未来のエネルギーを巡るこうした問題系ととるべき解決策について、小学生でも理解できる平易な語り口で解説してゆきます。


目標8:働きがいも経済成長も
藤本 隆宏「産業現場のムダ取り改善と成長戦略」――2016年公開講座「無駄」


個人の「働きがい」と会社や社会の「経済成長」が両立できたらこれほど素敵なことはありませんよね。
産業の現場に注目する経済学について紹介するこの動画は、ひょっとしたらこの目標についてのヒントをくれるかもしれません。


目標9:産業と技術革新の基盤をつくろう
平尾 雅彦「持続可能な開発とディレンマ:成長と保護」――2019年公開講座「ディレンマ」


みんなが豊かな暮らしを送るためには、様々な産業の発展が必要です。
そして産業が発展してゆくためには新しい技術を生み出すイノベーションが欠かせません。
しかしながら、そうしたイノベーションが地球環境を破壊するものであっては意味がありません。
環境保護的な観点のもとでイノベーションはどのような形をとるべきなのでしょうか。


目標10:人や国の不平等をなくそう
トマ・ピケティ「21世紀の資本」(日本語字幕)

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ピケティの『21世紀の資本』は難解な経済学の専門書のように思われがちですが、実は言いたいことは非常にシンプル。
「今のままでは格差はなくなるどころか広がるばかり。だから格差を減らす方法について考えよう」
というのがピケティのメッセージなのです。
今、改めて、SDGsの観点から彼の話に耳を傾けてみませんか?


目標11:住み続けられるまちづくりを
樋野 公宏「都市が犯罪を引き起こす?」――工学部 テクノサイエンスカフェ 第18回「安全・安心な都市をつくる」


都市は便利で快適な生活を私たちに与えてくれます。
しかし、都市に人口が集中することで、様々な問題も起こりやすくなります。
その一つが犯罪。
安心して住み続けられる都市には、犯罪の抑止が欠かせません。
そのために工学ができることとはなんなのか。
小・中学生を聞き手にした、わかりやすい講演です。


来月の特集では、目標12から17に関連する動画をご紹介します。楽しみにお待ちください。


また、このほかにも東大TVにはSDGsに関連する動画がたくさんあります。
興味のあるキーワードで検索して、動画を探してみてください!

2019/08/29

2015年9月25日は、国連総会において「持続可能な開発目標(SDGs)」が採択された日です。
これにちなんで、毎年9月末の国連総会開催期間の1週間は、SDGsの推進と達成に向けて意識を高め、行動を喚起する「SDGs週間(グローバル・ゴールズ・ウィーク)」となっています。

そこで、東大TVでは8月・9月・10月の3ヶ月連続企画として、SDGsが設定する「17の目標」に関連する動画をご紹介していきます。
未来の世代のために、今、私たちができることは何でしょうか。
この特集をきっかけに、考えてみませんか?


※SDGsについての詳細は下記をご参照ください

『持続可能な開発目標報告2022』(17の目標についての詳しい解説)
https://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/sdgs_report/


目標1:貧困をなくそう
川崎 昭如「地球環境学:貧困と災害、持続可能な開発を考える」――2015年度オープンキャンパス 模擬講義


17の目標で最優先とされる課題は、「あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ」ことです。
この動画ではタイやミャンマーでの現地調査をもとに、現地の貧困が自然災害と関わりが深いこと、
それが社会的な悪循環につながっていることなどを指摘しつつ、「持続可能な社会」の実現に向けた
自然科学と社会科学による統合的なアプローチの重要性について考えていきます。


目標2:飢餓をゼロに
難波 成任「8億人分の食糧が毎年病気で消えている」――2006年公開講座「人口」


飢餓を食い止めるために必要な対策としてまず思い浮かぶのが、食料の確保です。
しかし世界の食糧生産のうち三分の一は、微生物や昆虫、化学物質などさまざまな要因で失われており、特に病気による損失は12%にも達するとのこと。
これを食い止めるためは「植物のお医者さん」が必要です。
ここではそうした「植物医師」を養成する「植物医科学」について紹介しています。


目標3:すべての人に健康と福祉を
田中 宏和「健康政策を支える科学ー疫学研究とその活用」――2015年度 東大院生によるミニレクチャプログラム 第5回


すべての人が健康に過ごすためには、伝染病などに対策を打つことも必要です。
「疫学」はそうした伝染病をはじめとする人間の健康に関連する諸問題に対し、有効な対策を考えるための科学分野のこと。私たちにとって身近な健康政策にも応用されています。
この動画ではディスカッションやクイズを交えながら、健康政策と疫学の関係をわかりやすく学べます。


目標4:質の高い教育をみんなに
スティーブン・バーネット「すべての子どもたちに幼児教育を保障する」――2018年度 Cedepシンポジウム


全世界の過半数の子供と若者が、今なお基本的な読み書きや算数ができないと見られています。
豊かな社会の実現と維持のためには、幼児教育への投資が必要となります。
しかし、この分野への公的投資は成果が得られにくいという事実もあるそう。
米国の事例や統計を紹介しながら、幼児教育政策の「パラドックス」を解決する道を提案します。


目標5:ジェンダー平等を実現しよう
デニ・ムクウェゲ「コンゴ東部における性暴力と紛争鉱物」――2016年 デニ・ムクウェゲ医師講演会


目標5のターゲットのひとつに、「全ての女性及び女児に対する、公共・私的空間におけるあらゆる形態の暴力を排除する」ことがあります。
デニ・ムクウェゲ氏は、コンゴ東部で行われている女性への凄惨な性暴力問題に取り組む医師で、2018年にノーベル平和賞を受賞しました。
この動画では、現地の紛争の原因である鉱物と性暴力との関係、そして国際社会の責任について語っています。


来月の特集では、目標6から11に関連する動画をご紹介します。楽しみにお待ちください。


また、このほかにも東大TVにはSDGsに関連する動画がたくさんあります。
興味のあるキーワードで検索して、動画を探してみてください!

2019/04/10

「令和」という不思議な音の響きも耳になじみ始めた感のある今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか?
来たる新時代の幕開けに胸の高鳴りを抑えきれない方もいらっしゃる一方で、去りゆく平成に想いを馳せる方もまた多いかと存じます。

そこで今回の東大TV特集では、平成の申し子の皆様にも、昭和に生まれた皆様にも、そしてもちろん大正明治生まれの方にも楽しめる、「平成」にまつわる動画をセレクトいたしました。

平成に起こった出来事を振り返ることで、あなたが新しい時代へと伝えていきたいことを、改めて考えてみませんか?


①平成の幕開け:はじまりはバブル崩壊
柳川 範之「資産バブルと爆発」――2017年公開講座「爆発」


平成は景気の後退とともに歩み始め、その後も相次ぐ経済不況と戦った30年でした。
「昭和のツケを払っているような負い目がある」
「華々しい成長も大きなビジョンも、なんとなく過去の遺物に思える」
そんな平成世代の感じているギャップは、バブル崩壊、リーマンショックといった経済的事象にも由来しています。
本動画では、資産バブルの崩壊がいかに経済や社会に影響を及ぼすのかを、平易な語り口で教えてくれます。


②世代交代の波:団塊世代の引退
荒井 良雄「日本人はどこに住んできたか」――2006年公開講座「人口」


平成の半ば、いわゆる団塊の世代が一斉にリタイアし、それと反比例するように少子化問題が叫ばれるようになりました。
人口問題一つに目をやっても、昭和と平成ではやはり対照的に思えます。
しかし見方を変えれば、平成の基礎地盤をつくりあげたのは、世代交代していった団塊の人々だったのです。
戦後から平成に至る彼らの歩みを、この動画とともに辿ってみてはどうでしょう。
新たな視点が得られるかもしれません。


③相次ぐ自然災害:地震、豪雨、火山噴火
中田 節也「火山噴火と災害」――2017年公開講座「爆発」


平成は自然災害に人間が振り回された時代だったとも言えるでしょう。
雲仙岳噴火や阪神淡路大震災。西日本豪雨災害や熊本地震、御嶽山噴火は私たちの記憶にも新しいはずです。
そして、未だに傷の癒えやらぬ東日本大震災……

本動画では火山噴火を事例に、災害とその被害を受けた人間たちの歴史を教えてくれます。
これから起こるかもしれない災害に備えるきっかけになれば幸いです。


④変わる食文化、変わらない食文化:和食のユネスコ文化遺産登録
潮 秀樹「和食の中心~米と魚」――第48回農学部公開セミナー「食卓を彩る農学研究」


平成25年、「和食:日本人の伝統的な食文化」はユネスコ無形文化遺産に選ばれました。
和食文化の中心は、「米」と「魚」です。現代でもレンジにかけるだけで食べられるご飯があるように、時代が変わり食べ方が変わっても、米と魚は食卓に欠かせない食材であり続けています。

本動画では、多様化する食文化の中で在り方を変えつつある和食の魅力とその課題を、科学的な研究成果を踏まえて紹介しています。


⑤インターネットの発達:社会・文化・人間関係の変容
田中 秀幸「情報とネットワークが変える社会」――2013年公開講座「変わる/変える」


通信技術の高度化と社会への普及によって、新たに生まれたインターネット文化。
それは人々のコミュニケーションの在り方すらも変えてきました。
flash、ケータイ小説、2ちゃんねる、Skype、FacebookにTwitter……そして、動画共有サービス!
こうして今ここで東大TVの特集ページを更新できているのも、動画共有サービスが一般化した平成文化なしには有り得ないのです。
本動画は、私たちにそんな情報化社会の見取り図を与えてくれます。


このほかにも、東大TVには平成に起こった出来事を学べる動画がたくさんあります。
興味のあるキーワードで検索して、動画を探してみてください!

2019/01/09

年が明けて1月、入試シーズンの到来です!
受験生の皆さんにとっては、最後の追い込みや体調管理などで、とりわけ大変な時期かと思います。

というわけで今回の特集では、英語のリスニング必勝法といった具体的な試験対策から、キャンパスライフがイメージできる大学紹介など、受験生応援のための動画をピックアップしました。

受験勉強に、あるいは合格後のイメージトレーニングに、ぜひお役立てください!!



■2015年度オープンキャンパス模擬講義 阿部 公彦「文学部的リスニング必勝法」


多くの受験生にとって、やっかいな存在である「英語リスニング」。
その悩みの元は、すべての単語を聞き取ろうとする姿勢にあります。
この動画では、実際に『マクベス』の一節などを英語で聞きながら、「点と線の英語術」で受験生の不安を解消します!
また、講演者の専門である英文学研究と、リスニング能力の関連についても触れています。



■2015年度オープンキャンパス模擬講義 羽藤 英二「工学とは何かII ――建築、都市、社会システム、経営」


東大入試やセンター試験で使われた問題は、大学に入学した後の学習や、専門的な研究とも深く結びついています。
その結びつきを、数学や地理の試験問題を題材に、講演者の専門である交通工学や都市計画の知見も交えて解き明かしていきます。
数学や地理だけでなく、受験勉強全体のモチベーションが上がる動画です!



■2017年度オープンキャンパス模擬講義 南風原 朝和「テストの科学から見る大学入試改革」


「テスト理論」とは、テストの信頼性・妥当性等の評価・改善を目的とする、心理学と統計学に基付いた研究分野のことです。
つまるところ、「より良いテストを作るための学問」と言えるでしょう。
この動画ではテスト理論の基礎から出発し、大学入試改革の課題についても考えます。
去年話題になった民間英語試験活用の問題点や、受験時の障害者への公平な配慮についても話題にしています。



■2017年度オープンキャンパス大学・学部説明会 「大学説明会」


東京大学の歴史や教育制度、学生支援の取り組みを紹介しつつ、入試システム、出願者・合格者数の状況等について説明しています。
また、2016年度から始まった推薦入試にも詳しく言及されています。
東京大学の入試を受けようと考えている方は必見です!
※動画で紹介されているデータや入試日程は2017年当時のものです。入試情報については、公式Webサイトから最新の内容をご確認ください。



このほかにも、東大TVには大学入試に役立つ動画がたくさんあります。
興味のあるキーワードで検索して、動画を探してみてください!

2018/10/04

猛暑の季節も去り、すっかり秋めいてきましたね。
秋といえば芸術に、行楽に、スポーツに…… 

そしてなんといってもそう、読書ですね!!

というわけで今回の特集では、著名な作家の講演や文学研究者の講義動画など、見ればもっと読書が楽しくなる動画をセレクトしました。

作家の言葉と研究者の言葉、両方聞いて本を開けば、今までとはまた違う読み方ができるかも?



■2012年ホームカミングデイ 文学部企画 古井由吉「翻訳と創作と」


ブロッホやムジールの訳業でも知られる小説家の古井由吉氏にとって、原文を日本語に置き換える営みは「グレーゾーンに放り出され」「しばし言葉を失う」「言語の宙に迷う」体験だったといいます。
そして、この動画では、自らの創作における「書き直し癖」が「翻訳の仕事をしていたその後遺症」であるとして、翻訳と創作の関係性について講演しています。
本人の声も魅力です。



■公開講座「水」 松浦寿輝「文学と水の形象」


小説や詩において、水という液体はいかに表象されてきたか。
とりわけ川の水のイメージを出発点に、本学名誉教授の松浦寿輝氏が、都市論的な背景を踏まえながら、流れる水や淀む水などが結びついてきた諸テーマについて探究します。
上に紹介した古井由吉氏の『野川』についても積極的に言及がなされています。



■2012年 駒場際公開講座 野村剛史「言文一致体小説の技法」


文法学者である講演者が、二葉亭四迷、坪内逍遥、田山花袋、夏目漱石、三遊亭圓朝、安岡章太郎らの技法を参照しながら、近代小説にとって重要な特徴の一つである「言文一致体」について、黎明期から現在に至るまでの変遷をユーモラスに辿り、その諸相を紐解いてゆきます。



■2009年 ル・クレジオ氏講演会「フィクションという探究」


「書くとは断言ではなく問いかけです。それは自分自身に関して行なう調査です」
2008年ノーベル文学賞を受賞したその翌年に、ル・クレジオ氏を本学に迎え、中地義和氏との対談が行なわれました。
本人による『地上の見知らぬ少年』の朗読や、作家としての自らに影響をおよぼした溝口と小津の映画についても語られます。



■公開講座「ロボット新世紀」 沼野充義「ロボットとSF:文学的想像力は科学に先行する」


アメリカの発明家レイ・カーツワイルによれば、2045年までには人工知能が人間の能力を上回る「技術特異点(シンギュラリティ)」が訪れると言われています。
彼の予測が現実のものとなるかはさておき、これに良く似た事態はすでに今から約100年も前、カレル・チャペックの作品にて予言されており、後のSF小説で繰り返し用いられる設定でもありました。
「文学的想像力は科学に先行する」と標する沼野教授とともに、レムやアシモフを紐解いて、来るべき2045年に想いを馳せてみませんか。



このほかにも、東大TVには作家や文学研究に関する動画がたくさんあります。
興味のあるキーワードで検索して、動画を探してみてください!

2018/07/26

東京大学では、毎年8月のはじめに「高校生のための東京大学オープンキャンパス」が開催されています。

大学や学部の説明会、研究室の見学などいろいろな催しが行われますが、中でも人気があるのが、各学部が行う「模擬講義」!
講義によっては満員になってしまうものもあるのですが……
東大TVでは、その様子をほんの少し覗くことができるんです!

というわけで今回の特集では、東大TVで公開されている模擬講義の一部をご紹介します。

オープンキャンパスに参加される方も、そうでない方も、まずはここで東大の授業を覗いてみませんか?


■【文学部】2017年度オープンキャンパス模擬講義 佐藤 宏之「日本列島の人類文化の起源」


日本列島に人が住み始めたときから、10万年以上続いたという旧石器時代。
けれど高校の歴史の教科書を開いてみても、この時代についてはあまり触れられていません。
考古学を学んで、日本人のルーツを探ってみませんか?


■【農学部】2016年度オープンキャンパス模擬講義 吉田 修一郎「土の亀裂の科学」


土が乾くと、地面に亀裂ができますよね。
亀裂を調べる研究なんて、ちょっとマニアックに思えるかもしれませんが、農業にとっては意味があるものなのです。
農学部で行われている研究を覗いてみましょう!


■【工学部】2015年度オープンキャンパス模擬講義 大久保 達也「工学とは何か I イントロダクション」


「工学」と聞いて、どのような学問を想像しますか?
「一言で言えば「もの」づくりのための学問」とも言われていますが……
本当は一言で表せない工学の魅力や、その特徴をご紹介します!


■【医学部】2016年度オープンキャンパス模擬講義 佐藤 伊織・中澤 栄輔「家族と病と倫理」


理系文系を問わずに進学できる医学部の健康総合科学科では、多様な分野から人間の健康へアプローチすることを学びます。
この講義では、身近な人が重い病気になった時どうするか? という問題について考えます。


■【理学部】2016年度オープンキャンパス模擬講義 國枝 武和「極限状態に耐える動物クマムシの秘密を探る」


超低温にも高温にも耐え、真空中でも生きられる、ふしぎな生き物クマムシ。
まるで不死身のようなインパクトのある性質から、近年注目を集めています。
そんなクマムシの基本的特徴、捕まえ方から耐性能力の秘密まで、理学部の先生がわかりやすくお話しします!


このほかにも、東大TVにはオープンキャンパス関連の動画がたくさんあります!
興味のあるキーワードで検索して、動画を探してみてください!


▼ 過去のオープンキャンパスの動画はこちら
2015年度オープンキャンパス模擬講義 →https://tv.he.u-tokyo.ac.jp/course_11874/
2016年度オープンキャンパス模擬講義 →https://tv.he.u-tokyo.ac.jp/course_11905/
2017年度オープンキャンパス模擬講義 →https://tv.he.u-tokyo.ac.jp/course_11942/
2018年度オープンキャンパス模擬講義 →https://tv.he.u-tokyo.ac.jp/course_11971/
2019年度オープンキャンパス模擬講義 →https://tv.he.u-tokyo.ac.jp/course_11989/
2021年度オープンキャンパス大学・学部説明会・模擬講義 →https://tv.he.u-tokyo.ac.jp/course_12051/
2022年度オープンキャンパス大学・学部説明会・模擬講義 →https://tv.he.u-tokyo.ac.jp/course_12085/


▼ 東京大学「高校生のためのオープンキャンパス」公式ページはこちら(※2023年度は8/2・8/3にオンライン開催でした)
https://www.u-tokyo.ac.jp/opendays/

2018/04/26

毎年ゴールデンウィークになると、全国各地で道路の渋滞などさまざまな混雑が見られますよね。
また、新しい環境でまだ落ち着かず、心や頭が混雑しているという方もいらっしゃるかもしれません。

そんな季節なので……

今回の特集では「混雑」をテーマに、動画をピックアップしてみました!
様々な角度から「混雑」をお楽しみください。

■2017年度「東大駒場リサーチキャンパス公開」 西成・柳澤研究室「「渋滞」を体験せよ!?:体験型群衆実験」

混雑といってまず思い浮かぶのが「渋滞」ですよね。
この動画では、実際に渋滞をつくる実験をしながら、その解消法を学びます。
渋滞でイライラする前に、ぜひ見てみてくださいね!

■公開講座「人口」 大西 隆「逆都市化時代のまちづくり」

東京などの都市圏は人が多くて混雑しているように感じますが、これからはどんどん人が減っていくと言われています。
人口減少するなかで、ゆとりある都市社会を形成するためには何ができるのでしょうか?

■公開講座「想像力」 河野 孝太郎「混沌の宇宙を読み解く」

大きさも形態も性質もちがう、多種多様な無数の天体が無秩序に溢れているようにみえる宇宙。
その混沌を読み解くことで、何が見えてくるのでしょうか?

■公開講座「ロボット新世紀」 多賀 厳太郎「脳と身体の動的発達とロボット」

我々の生きる世界はとても複雑です。
この環境の中で、人間はどのようにして柔軟な行動を創り出すことができるのでしょうか?

■公開講座「心」 近藤 伸介「「こころ」と「からだ」と「くらし」の三角関係」

「こころ」「からだ」「くらし」は別々のものとして扱われがちですが、本当はもっと込み入った間柄。
忙しく過ごす日々の中、体の不調や心の不調を感じることもあるかと思います。
何かもやもやしたときは、3つのバランスを見直してみませんか?

このほかにも、東大TVには混雑に関する動画がたくさんあります。
興味のあるキーワードで検索して、動画を探してみてください!

2018/02/16

最近、魚を食べましたか?
わたしたちの暮らしに欠かせない魚ですが、ニホンウナギが絶滅危惧種に指定されるなど、持続的な資源管理の必要性が叫ばれています。

魚と上手に付き合うためには、魚を知ることが大切ではないでしょうか。
今回は、魚との関わり方を見つめ直すきっかけになるような動画をセレクトしました!

■第45回農学部公開セミナー 良永 知義「魚介類の防疫の今」

たくさんの病原体が、次から次へと日本の魚介類に侵入しています。
病気を防ぎ、大切な魚介類を守るためになにができるのでしょうか?

■公開講座「バランス」 青木 一郎「水産資源の変動とバランスー魚種交替ー」

気候など環境の変化により、魚の数が変動することがわかってきました。
このような自然の動きを知ることで、魚との上手な付き合い方が見つかるかもしれません。

■シンポジウム「うな丼の未来II」 吉永 龍起「うな丼のために自然科学ができること」

うなぎは、うな丼ではなく不思議な生態を持った魚です。
うな丼を食べる前に、ニホンウナギの一生について学んでみませんか?

■第46回農学部公開セミナー 松永 茂樹「海洋微生物が作る毒と薬」

海洋生物には、毒のあるものもいます。
フグの毒など、人間を脅かすものがある一方で、抗がん剤への応用の可能性を秘めた毒もあるんです。

■シンポジウム「うな丼の未来II」 高野 智沙登「うなぎを食べながら守るということ」

水産資源の持続的な利用のために、小売・流通業界ができることは何でしょうか?
うなぎとの関わりについて、生協の取り組みをご紹介します。

このほかにも、東大TVには魚をはじめとする海洋資源に関する動画がたくさんあります。
興味のあるキーワードで検索して、動画を探してみてください!

2017/12/21

現在、東大TVの活動や活用方法を紹介する展示を駒場図書館にて開催中です。(※2017年12月16日~2018年1月9日に展示期間を終了いたしました。)

それにちなんで、今回は図書館に関する動画をピックアップしました。

みなさんは、図書館へは何をしに行きますか?
きっと、多くの方が「本を読みに行く」と答えるのではないでしょうか。

けれど図書館でできることは、それだけではありません!
東大TVでは、図書館で行われたさまざまなイベントをご覧いただけます。
本を読むだけじゃない、さまざまな学びの場としての図書館をぜひお楽しみください!

■新図書館トークイベント 第1回「立花隆と語る東大図書館」

現在、教育と研究のための新たな拠点として、本郷キャンパス総合図書館を大幅に拡充する東京大学新図書館計画が推進中です。
今までの図書館、そしてこれからの図書館について、東大の歴史を見つめてきた立花隆氏と語ります。

■U-PARLシンポジウム「むすび、ひらくアジア」」 羽田 正「アジア研究図書館の意味と使い方」

過去の貴重な知の遺産を保存するため、また新しい研究の成果を発信するために作られる「アジア研究図書館」とは?
大学の研究を活性化するために、何ができるのでしょうか。

■阿部 公彦・小暮 明「東大出版会×新図書館ブックトーク」

「本を作る人」と「本を書く人」によるトークイベントです。
学術書が出版されるまでに、どのような事が行われているのでしょうか?
ふだん図書館で手にする本の、出版の裏側をのぞいてみませんか?

■東大院生によるミニレクチャプログラム 第1回
中村 長史「国境なき国際政治?:模擬安保理で考える人道的介入」

図書館で学際的なテーマにふれる機会を設けることを目的に行われている「ミニレクチャプログラム」。
その第1回目では、他国の紛争を解決するための政治手段である「人道的介入」について学ぶことができます!

■シンポジウム「学生とともに考える学徒出陣70周年― 記憶と継承」
加藤 陽子「個々の記憶と歴史のあいだ」

東京大学附属図書館や大学史資料室には、大学として忘れてはならない歴史に関する資料が保存されています。
それらの資料をもとに、歴史を見つめてみませんか?

このほかにも、東大TVには図書館に関係する動画がたくさんあります。
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