特集:平成悲喜こもごも
2019/04/10

「令和」という不思議な音の響きも耳になじみ始めた感のある今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか?
来たる新時代の幕開けに胸の高鳴りを抑えきれない方もいらっしゃる一方で、去りゆく平成に想いを馳せる方もまた多いかと存じます。

そこで今回の東大TV特集では、平成の申し子の皆様にも、昭和に生まれた皆様にも、そしてもちろん大正明治生まれの方にも楽しめる、「平成」にまつわる動画をセレクトいたしました。

平成に起こった出来事を振り返ることで、あなたが新しい時代へと伝えていきたいことを、改めて考えてみませんか?


①平成の幕開け:はじまりはバブル崩壊
柳川 範之「資産バブルと爆発」――2017年公開講座「爆発」


平成は景気の後退とともに歩み始め、その後も相次ぐ経済不況と戦った30年でした。
「昭和のツケを払っているような負い目がある」
「華々しい成長も大きなビジョンも、なんとなく過去の遺物に思える」
そんな平成世代の感じているギャップは、バブル崩壊、リーマンショックといった経済的事象にも由来しています。
本動画では、資産バブルの崩壊がいかに経済や社会に影響を及ぼすのかを、平易な語り口で教えてくれます。


②世代交代の波:団塊世代の引退
荒井 良雄「日本人はどこに住んできたか」――2006年公開講座「人口」


平成の半ば、いわゆる団塊の世代が一斉にリタイアし、それと反比例するように少子化問題が叫ばれるようになりました。
人口問題一つに目をやっても、昭和と平成ではやはり対照的に思えます。
しかし見方を変えれば、平成の基礎地盤をつくりあげたのは、世代交代していった団塊の人々だったのです。
戦後から平成に至る彼らの歩みを、この動画とともに辿ってみてはどうでしょう。
新たな視点が得られるかもしれません。


③相次ぐ自然災害:地震、豪雨、火山噴火
中田 節也「火山噴火と災害」――2017年公開講座「爆発」


平成は自然災害に人間が振り回された時代だったとも言えるでしょう。
雲仙岳噴火や阪神淡路大震災。西日本豪雨災害や熊本地震、御嶽山噴火は私たちの記憶にも新しいはずです。
そして、未だに傷の癒えやらぬ東日本大震災……

本動画では火山噴火を事例に、災害とその被害を受けた人間たちの歴史を教えてくれます。
これから起こるかもしれない災害に備えるきっかけになれば幸いです。


④変わる食文化、変わらない食文化:和食のユネスコ文化遺産登録
潮 秀樹「和食の中心~米と魚」――第48回農学部公開セミナー「食卓を彩る農学研究」


平成25年、「和食:日本人の伝統的な食文化」はユネスコ無形文化遺産に選ばれました。
和食文化の中心は、「米」と「魚」です。現代でもレンジにかけるだけで食べられるご飯があるように、時代が変わり食べ方が変わっても、米と魚は食卓に欠かせない食材であり続けています。

本動画では、多様化する食文化の中で在り方を変えつつある和食の魅力とその課題を、科学的な研究成果を踏まえて紹介しています。


⑤インターネットの発達:社会・文化・人間関係の変容
田中 秀幸「情報とネットワークが変える社会」――2013年公開講座「変わる/変える」


通信技術の高度化と社会への普及によって、新たに生まれたインターネット文化。
それは人々のコミュニケーションの在り方すらも変えてきました。
flash、ケータイ小説、2ちゃんねる、Skype、FacebookにTwitter……そして、動画共有サービス!
こうして今ここで東大TVの特集ページを更新できているのも、動画共有サービスが一般化した平成文化なしには有り得ないのです。
本動画は、私たちにそんな情報化社会の見取り図を与えてくれます。


このほかにも、東大TVには平成に起こった出来事を学べる動画がたくさんあります。
興味のあるキーワードで検索して、動画を探してみてください!