2020年度開講
2020年度:高校生と大学生のための金曜特別講座
認知モードの言語間比較
渡邊 淳也
動画
川端康成の小説、『雪国』の劈頭の文は、「国境の長いトンネルを抜けると、雪国であった。」というものです。ところが、エドワード・サイデンステッカーによるこの文の英訳は、"The train came out of the long tunnel into the snow country." となっており、「意訳」どころか、根底的に違った文になっています。なぜでしょうか。近年、認知言語学とよばれる潮流の研究では、こうした差異は、事態を言いあらわすとき、言語によって好まれる視点のとりかた、すなわち、「認知モード」が違っていることの反映であるという考えかたがなされます。この講義では、認知モードにはどのようなものがあるのか、そして、日本語、英語、フランス語の比較にもとづき、これらの言語に特有の認知モードのありかたを、さまざまな現象に即して説明することを試みます。このポイントをおさえることで、外国語学習においても、言語間の差異を意識的に乗り越えられるようになるかもしれません。
02:17 この講座について
03:59 講義
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⇒【日本語と英語で見える世界が違う?】直訳はなぜ問題があるのかー言語によって異なる認知モード(ぴぴりのイチ推し!)
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