2006年度開講
東京大学公開講座「成熟」
民主主義と成熟 メディア社会
林 香里
動画
21世紀に入り、異質な他者を承認しながら共生をめざす成熟した民主主義社会を支えていくためには、多元的な情報、および熟議に鍛えられた知識を社会全体で共有していく必要がある。そこでは、「公共知」を構築する卓越したジャーナリズムの役割は不可欠であろう。ところが、インターネットなどの情報テクノロジーが普及し、本格的なメディア社会が到来したにもかかわらず、ジャーナリズムという営為は皮肉にも成熟したとは言いがたい状況にあるのではないだろうか。
本講義では、我々が情報化社会のなかで、どのようなジャーナリズムのあり方を構想してゆけばよいか、について問題提起をしていきたい。
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