東京大学公開講座「グローバリゼイション」
2006年度開講

東京大学公開講座「グローバリゼイション」

グローバリゼイションと日本農業
鈴木 宣弘

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貿易自由化は我が国経済の発展に寄与したが、食料の海外依存度はカロリー・ベースで60%まで高まった。そして今、残された主要農産物の更なる市場開放が俎上に上がっている。規制緩和が産業を強くする側面は重要だが、圧倒的な土地条件の差は努力では埋められない。食料の殆どを海外に依存し、田園の失われた製造業とサービス業の国で、窒素過剰等の健康被害も深刻化するような大きな社会的コストを勘案せずに、狭義の効率のみを追求してよいか否か。今こそ「日本に農業はいらないのか」を、真剣に国民的に議論すべき時がきている。

講師紹介
農学生命科学研究科
※所属・役職は登壇当時のものです。

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