2020年になり、東大TVのサービスも15年目を迎えました。
講義の動画を撮影する、撮影した動画を編集する、公開用に資料の著作権処理をする……
東大TVのスタッフも、さまざまな分野の先生方のお話に、さまざまな形で関わる中で、「この先生の話は面白かったな…」「このテーマには考えさせられたな…」などなど、印象に残る動画がたくさんありました。
そこで今回の特集では、東大TVのスタッフの個人的なおすすめの動画をご紹介いたします!
昨年公開したものに絞って、さらにスタッフが悩みに悩んで厳選した動画の数々……
ぜひ、ご覧ください!
スタッフおすすめ①:瀬地山 角「ジェンダー論でジャンボ宝くじを当てる方法:東大は女子学生を求めています!」――2018年度 駒場祭公開講座
女性の「社会進出」や「活躍促進」……とよく耳にしますが、現状を知っていますか?
女性の社会進出は、女性の問題でしょうか?
男性にはメリットはないのでしょうか?
東大の女性比率という話題を入口に、データなどを示しながら、女性と男性が置かれている現状と問題を知ることができる動画です!!
特に、男性である講演者自身の子育て経験も交えながらの説明には、説得力があります。
女性も、男性も、みんなが過ごしやすい新しい社会をどのようにつくれるのでしょうか。
この動画をきっかけに、ご自身の生活を振り返り、考えてみませんか?
(N)
スタッフおすすめ②:アンドルー・ゴードン「日本の「ダーク・ツーリズム」:グローバル、国、市民の視点から」――2019年度 東京カレッジ講演会
厳密な定義はちょっと曖昧ですが、「ダーク・ツーリズム」という言葉には、その内にすでに指し示されているように、陰惨で悲劇的な暗い歴史のイメージがまとわりついています。
例えば、アウシュビッツや原爆ドーム、ガーナ・ベナン湾沿いの奴隷要塞群、福島第一原発発電所を想起してみて下さい。
ダーク・ツーリズムの目的地とされるこれらの場所は、戦争や奴隷貿易、自然災害など負の歴史の舞台として著名なものばかりです。
ダーク・ツーリズムなんだから当たり前じゃないか。
そう思われるかもしれません。
しかしながらこの講演動画では、そんな誰もが思い浮かべがちなイメージとは異なる、もう一つのダーク・ツーリズムのあり方が探求されるのです。
その導き手となる人物はハーバード大学ライシャワー日本研究所の元所長アンドルー・ゴードン。
日本研究の泰斗とも言うべき彼が唱えるダーク・ツーリズムは常に複数性で彩られている点で特徴的です。
すなわち、ネガティブな一つの視点でもって歴史的空間を眺めようとするのではなく、歴史の闇だけでなく、光の部分だけでもない、その両面を併せ持つ複雑な磁場として捉え直すこと。
これこそがゴードン講師が目指すダーク・ツーリズムの新たな可能性とひとまず言って良いでしょう。
彼は、その一例として長崎の端島(軍艦島)や足尾銅山などの近現代産業遺産を取り上げます。
我々にも馴染みのあるこれらの場所の歴史が、光と闇、利益と被害、地方と国家、宗主国と植民地、管理と運動、経営と争議といった相反する複数の視点から再検証されていく様子は、実に知的な刺激に満ち溢れています。
その営みの仔細については、是非動画で。
(ありあぽこてん)
スタッフおすすめ③:Richard Pascale「Adaptive Change!:社会課題解決や組織開発での適応課題・行動変容に対処するワークショップ」
「世の中変えてやるぞ!」と気合を入れて、色々悩んで、いいアイデアをおもいついたとしても、なぜかうまくいかないということはありませんか。
そんなときにどう考えて行動するべきかを教えてくれるのがこの動画です!
「世の中を変えたい!」とまでいかなくとも、生きていればなにかを変えたいと思うことや、小さなものから大きなものまで……
さまざまな問題に直面することがあるかと思います。
そんなときは、ぜひこの動画のことを思い出してください。
きっとすてきなヒントをもらえるはずです。
(スタッフ F)
スタッフおすすめ④:馬場 彩「X線で探る宇宙:その熱く激しい姿」――2018年度オープンキャンパス 模擬講義
東大TVといえば著名人の講演会、あるいは教育、社会問題を扱った動画が多くを占めているイメージがあるかもしれません。
しかしひそかに熱いのが、宇宙に関連する動画です!
2015年にノーベル賞を受賞した梶田教授の講演をはじめとして、小惑星探査機「はやぶさ」のプロジェクト総括、山崎直子さん、大西卓哉さんら実際に宇宙へ行った宇宙飛行士の貴重な報告など、宇宙の深遠に挑むたくさんの方々のお話を聞くことができるんです。
今回ご紹介するのは、宇宙に関するもっとも最近公開された動画のひとつ。
馬場彩准教授による『X線で探る宇宙:その熱く激しい姿』です。
ぱっと見ただけでは、暗闇に小さな星が浮かぶだけの、静かで冷たい姿の宇宙……でも本当は、目に見えない熱やエネルギーが渦巻く「熱い」世界であるとご存知でしたか?
「X線天文学」は、そうした宇宙のもう一つの姿を観測する学問。
X線を通すことで、肉眼では見えないブラックホールや、謎の多い暗黒物質も「見える」ようになるのです。
ブラックホールから噴き出す衝撃波をとらえた写真は、圧巻ですよ!
高校生を主な対象とした模擬講義ですので、専門的な知識がなくても十分に楽しめるお話です(私も素人です!)。
宇宙の熱く激しい姿を、ぜひご堪能ください!
(Lateolabrax)
まだまだ、このほかにも東大TVにはおすすめしたい動画がたくさんあります!
みなさんも興味のある分野やイベント、キーワードからサイトを検索して、自分だけのおすすめ動画を探してみてください!