特集:ノーベル賞 2016
2016/10/17

今年のノーベル賞が発表されました。
大隅良典氏が医学・生理学賞を受賞し、日本人は3年連続で栄誉に輝きました。
他の賞を受賞した研究も、人類の将来に大きく役立ちそうなものばかりです。
東大TV今月の特集は、ノーベル賞ウィークにちなみ、今年のノーベル賞に関連のある動画と、過去の受賞者の講演をピックアップしました!



■工学部「テクノサイエンスカフェ」 為ヶ井 強「超伝導の発見から応用まで」



今年のノーベル物理学賞は、「トポロジカル相転移と物質のトポロジカル相の理論的発見」により、D. J. サウレス、J. M. コステリッツ、D. ホールデンの3氏に贈られました。
位相幾何学を物理に応用し、物体の新しい見方を生み出したこの研究は、次世代の超省電力デバイス、薄膜の超伝導体、そして量子コンピューターなどへの応用が期待されています。

東大TVのコンテンツからは、物と物が接する面で起こる超電導の不思議な世界を紹介する講義をピックアップしました!



■オープンキャンパス2015 工学部模擬講義 野地 博行「工学とは何かI 分子モーター ATP合成酵素」



今年のノーベル化学賞は、「分子マシンの設計と合成」により、J-P. ソバージュ、J. F. ストッダート、B. フェリンガの3氏に授賞されました。
さまざまな機能をもつ極小サイズの機械をつくる研究は、熟練の職人芸を見るような驚きを与えてくれます。

野地博行教授(工学系研究科)も、分子モーターと呼ばれる分子マシンの一種を研究しています。
この模擬講義では、分子マシンの原理を紹介し、生物・化学・物理が交錯する最先端研究の面白さを伝えます。



■オープンキャンパス2014 工学部模擬講義 浜窪 隆雄「抗体でがんをやっつける ~免疫抗体分子の認識機構を探る~」



今年のノーベル医学・生理学賞は、「オートファジーの機構の発見」により、大隅良典氏が受賞しました。
細胞内のタンパク質を分解するオートファジーの仕組みは生体の恒常性維持に役立っているとされ、がんの予防や治療への応用も期待されています。

浜窪隆雄教授(先端科学技術センター)は抗体を使ったがん治療薬の開発を目指していますが、がんの発生と消滅のメカニズムにはまだまだわからないことが数多くあります。
これからどんな新しい治療法が出てくるのか、気になりますね。



■ノーベル賞受賞記念講演会 梶田 隆章「ニュートリノの小さい質量」



過去のノーベル賞受賞者の講演もいくつか東大TVでご覧いただけます。
梶田隆章教授の講演では、これまでの研究を振り返りながら、ニュートリノの極端に小さな質量が持つ意味について語っています。



■根岸 英一「2010年度ノーベル化学賞受賞記念公開講演会」



東京大学工学部出身の根岸英一氏は、パラジウムを触媒とする有機合成法の発見により、2010年のノーベル化学賞を受賞しました。
この講演会では、自身の研究について語った後、若者に向けて熱いメッセージを送りました。





このほかにも、東大TVにはノーベル賞に関連のある動画がたくさんあります。
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