特集:もっと世界を旅する
2020/04/30

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が猛威を振るい、遠出もままならない今日この頃。
けれどこんな時だからこそ、普段と違う場所、違う世界を見てみたくなりますよね。
そこで今回の特集では、特集記事「世界を旅する」をさらにパワーアップして、動画を見ただけでもっともっと旅した気分になれる……かもしれない動画をピックアップしました!

なかなか行けないあの国の旅、時間を超えて行くあの国の旅、中には地球の外まで飛び出す旅も……?

動画を通じて、ぜひたくさんの旅を楽しんでください!


波多野 瞭「中世の学生生活を体験しよう:図版資料から読み解く「大学」」——東大院生によるミニレクチャプログラム 第7回


ある朝、目が覚めたら突然自分が中世ヨーロッパの学生になっていた!

そんなことを妄想してみたことが、誰しもある(?)かもしれません。

この動画では、そんな中世ヨーロッパへのタイムスリップを疑似体験することができます。
中世ヨーロッパの学生たちが、どんな家に住み、どんな場所で、どんな風に勉強していたのか。
タイムスリップした現代人の目線から学ぶことができますよ。

中世の学生となったあなたは、朝、どんな場所で目を覚ますのでしょう?
時間も場所も飛び越えた旅を、ぜひお楽しみください!


塚本 麿充「明末杭州の画家・藍瑛 :その家族と工房の経営戦略」——東洋文化研究所公開講座 第16回 アジアの策」


明朝から清朝へ王朝が変わるという、社会の大きな動きがあったおよそ400年前の中国。
この時代に、ほかの画家のように戦乱で命を落とすこともなく、絵画をヒット商品として市場に送り出すことに成功した藍瑛という画家がいました。

この動画では、藍瑛の人生を辿り、彼が画家として市場で成功した理由を探りながら、明末清初の時代のさまざまな価値観に触れることができます。

スライドにふんだんに使われた中国絵画も、見どころのひとつ。
歴史を学びながら美術鑑賞もできる、贅沢な旅を味わってみませんか?


佐藤嘉惟「濁音を探せ!:仮名文献の濁音の歴史」——東大院生によるミニレクチャプログラム 第11回


日本人にはおなじみの「仮名」ですが、現代と昔では使い方が異なっているのをご存じですか?
現代では何気なく使っている「濁音」ですが、使われるようになるまでには歴史的な経緯がありました。
この動画では、その「濁音」を手がかりに、鎌倉時代や平安時代の仮名の使い方を知ることができます。
講演中には、参加者が濁音を探すワークもあります。
うまく濁音を探すことができるようになれば、平安時代や鎌倉時代にタイムスリップしても困らないかも?


Alastair Morgan「UN Sanctions and the DPRK」——2019年度「GraSPP Research Seminar」


メディアが伝える北朝鮮は、なんだか架空の世界にある遠い異国のようです。
でも、その姿って果たしてどれだけ実態を反映しているのでしょう?
北朝鮮に滞在していた元英国大使を話し手に、この講演では、異なるレイヤーに属する2つの事柄が語られます。
すなわち、外交官の視点から見た北朝鮮をめぐるスリリングな世界情勢と、一人の人間として彼の目に写った北朝鮮の人々の生々しい生活風景の2つです。
一見相入れないこの2つの話題は、しかし、為政者の政策と、その帰結としてある国民の生活という因果をトレースしている点で、この国のリアルを、鮮やかに示してくれています。
距離的には近く、心理的には遠い、未知なる隣国——北朝鮮。
その心の距離感のスキマを、動画を通した旅で少しだけ埋めてみませんか?


山崎直子「帰地球」報告会


地球の上を旅することに飽きたなら、最後は宇宙へ行ってみましょう!
この動画は2010年にスペースシャトルで宇宙に行き、宇宙ステーションで2週間を過ごした山崎直子宇宙飛行士の講演会です。
打ち上げ時のスペースシャトル内の様子、宇宙ステーションでの実験、無重力環境での生活、そして地球に帰る際の着陸の様子など、宇宙での貴重な体験を臨場感あふれる映像とともに堪能することができます。
なにげなく着陸しているように見えた帰還用の飛行機も、実は「一度きりしかチャンスがない」ものだったとは驚きです!
私たちもいつかこんな風に、成層圏の彼方を旅する時代が来るのかもしれませんね。


このほかにも、東大TVには旅行気分を味わえる動画がたくさんあります。
興味のあるキーワードで検索して、動画を探してみてください!